英語が上達しない3つの理由とは?小学校英語指導者が教える「脱・日本語」の学習法

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多くのビジネスパーソンが、通勤時間や隙間時間を利用して英語の音声教材を熱心に聞き流したり、シャドーイングに励んだりしています。

しかし、「いくら聞いてもネイティブのような速い英語が聞き取れない」「自分の発音が改善されている実感がない」という壁に突き当たることが少なくありません。

その理由は、日本語と英語を関連付けて学習しているからではないでしょうか?

本記事では、小学校英語指導者資格を持つ筆者が、英語を学習するうえで上達を実感できない理由3つと、それを解決できる2つの理論を紹介します。

もし英語学習で進歩が見られなくなってきたり、過去に挫折した経験がある人は、本記事がその壁を破るきっかけになるかもしれません。

音声教材を聞いても上達を実感できない3つの理由 

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音声教材を聞いても上達を実感しづらい主な要因は、筆者は以下の3つであると考えています。

  • 50音とローマ字読みの干渉
  • 日本語と英語の「発声メカニズム」の違い
  • 日本語と英語の「音節の捉え方」の違い

順番に見ていきましょう。

理由その1:50音とローマ字読みの干渉

英語を日本語の読み方に当てはめたり、ローマ字読みが頭に入っていることが、英語学習の大きな障害になっていると考えています。

現代の成人の多くは、英語を学習の初期段階で、アルファベットの読み方(A=エイ、B=ビー)とローマ字読みを日本語に結び付けて習ったのではないでしょうか?

この方法で学習してしまった我々は、英語を見るとまず日本語に当てはめてローマ字読みをしようとしてしまいます

 例えば、「cat」と「book」。

アルファベット読みに従うと「シーエーティー」と「ビーオーオーケー」、ローマ字読みに従うと「カツ」、「ボオク」となるでしょうか。

しかし、いざ英語学習が始まると、これらの単語を突然「キャット」「ブック」と読むと教えられます。

アルファベット読みとローマ字読みを最初に習った我々は、なぜ「kyatto」や「buuku」ではないのかという疑問が生まれ、多くの場合この段階で一度つまづきます。

ここで「こういうものなんだ」と割り切って自力で立ち上がれる人もいれば、誰かに説明をしてもらって起こしてもらわなければ立ち上がれない人もいます。

「英語が難しい」と感じていたり、英語学習を始めてもなかなか上達を感じられない人は、この一歩目でつまづいたまま起き上がれていない人が多いのではないでしょうか?

理由その2:日本語と英語の「発声メカニズム」の違い

日本語と英語では、音の出し方のメカニズムが物理的に違います。

日本語の音は、母音と子音を足して20種類ほどなのに対し、英語の場合は40種類以上の音を使い分けると言われています。

2倍以上の音の違いを表現するわけですから、英語を話す時は日本語ではやらない口や舌の動かし方をして音を出します。

そのため、日本語には存在しない音が出てきた時、我々は音の違いを判別できずに困惑します

喋る時も、日本語を話す時の口の動かし方で喋ろうとしてしまうので、英語特有の音の変化を表現できません

その結果、英語を上手く聞き取れなかったり、話してもネイティブの人には伝わらないという事態に陥ります。

理由その3:日本語と英語の「音節の捉え方」の違い

日本語と英語では、音節(音のかたまり)の処理の仕方がまったく違います。

日本語は一文字を1つの音として捉えることが多いですが、英語は前の音とつながったり弱くなったりします。

「Strike(ストライク)」という単語を例に出します。

日本語では「ス・ト・ラ・イ・ク」の5つの音に聞こえます。

しかし、英語だと「Strike」は「Strike」で1つの音として処理されます。

この音節のカウントのズレが日本人の耳には捉えづらく、英語が聞き取りづらいと感じる大きな原因となっています

さらに、英語にはこの音節を少なくしようとするルールがあるので、「単語の読み方と文章で出てきた時の読み方がなぜか違う」ことがあり、どうしても日本人には理解が難しい状態になります

これら3つの要因がわからない状態で英語学習を進めてしまった結果、英単語を日本語に合わせて丸暗記しようとしてしまい、あまりの非効率さに挫折してしまうのではないかと筆者は考えています。

やみくもに英語を勉強する前に学ぶべき2つの理論

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この3つの要因を解決するためには、まずは「フォニックス」と「音声変化」の2つを学ぶべきだと筆者は考えています。

少なくとも筆者は大学時代にこの2つの理論に出会い、中高の教員免許を辞めて小学校英語指導者の資格取得に切り替える程度には衝撃を受けました

※念の為補足しておきますと、筆者は小学校英語の資格自体は取得しましたが、実習以外では実際に小学校英語の現場には立っていません

どちらの理論も「日本語は日本語、英語は英語」と完全に切り離して考えて学習するものです。

一つずつ見ていきましょう。

フォニックス 知らない単語でも7割が初見で読めるようになる発音ルール

フォニックスは、英語のスペルと発音を結び付けて理解するためのルールです。

アルファベットを見て発音する時の口と舌の動きを学ぶため、このルールをマスターすればスペルから英単語の読み方を推測できるようになり、一説には約7割の英単語を読めるようになると言われています

フォニックスを学ぶには、まず26文字あるアルファベットの発音の仕方を学び、特定の2文字の組み合わせでの発音の仕方を覚え、最後に例外を覚えるのがおすすめです。

ステップ1:アルファベット読みと発音を区別する

「A」はアルファベット読みでは「エイ(エー)」で、無理矢理日本語で表すと「ア」となります。

しかし実際の発音は、口を横に開いてあごを下げた状態で「あ」と言うような、日本語の「ア」とは全然違う発音方法になります。

まずはこのようなアルファベット読みと発音する時の違いを、口と形と舌の位置を学んで発音できるようになります。

ステップ2:結合ルールをパターンを覚える

26文字の発音の仕方を学んだ後は、複数の文字が組み合わさった時のパターンを頭に入れます。

例えば、以下のようなものです。

ルール名ルールの内容代表的な具体例
サイレントe「母音+子音+e」で終わる場合、最後のeは発音せず、前の母音をアルファベット読みに変える。・make (m エイ k)・cake (c エイ k)
二文字子音「sh」「ch」「th」など、2つの文字が合体して1つの音を作る。・ship (シッ p)・chop (チョ p)・think ( n k)
二重母音「meat」「boat」など、a,i,u,e,oが2つ連続で並んでいるとき、前の母音をアルファベット読みして後ろの母音は発音しない。・meat (m イー t)・boat (b オー t)

まだまだ多くの理論がありますが、これらの理論をマスターできれば、おおむね7割の英単語が文字を見るだけで発音できるようになると言われています。

ステップ3:例外を暗記する

ここまでを学んだうえで、フォニックスのルールに当てはまらない3割の単語を暗記していきます。

「have」「said」などは、前述したサイレントeにも二重母音にも当てはまらない3割の例外に含まれます。

「どの単語が例外」という法則がないのが厄介なのですが、元々やっていたであろう全ての英単語を丸暗記して覚えることに比べれば、暗記の負担は7割減。

非常に効率的だと言えるのではないでしょうか。

音声変化 単語ではなく文章になった時の音の変化のルール

音声変化は、英単語が文章としてつながった時の発音ルールです。

英単語は、文章になった時に単語の時と違う読み方をしたり、本来は発音するのに特定の条件で発生しなくなるなどの変化をします。

英語が聞き取れない大きな理由の一つがここにあります。

しかし、これにもしっかりした法則性があります。

フォニックスで単語の発音方法を覚えた後に、これが文章になった時の発音のルールを覚えると、リスニング音声を聞いた時の聞こえ方が大きく変わります

音声変化の代表的なルールを3つあげます。

現象名内容語句読み方
連結前の単語の最後が子音で、次の単語の始まりが母音のとき、2つの音が繋がる。In an hour✕ イン・アン・アワー〇 イナ・ナワー
脱落特定の音が弱くなったり、消えたりする。Good morning✕ グッド・モーニング〇 グッモーニン
同化前の単語の最後の音と、次の単語の最初の音が合わさる。Could you…?✕ クッド・ユー…〇 クッジュー…

いかがでしょうか。

この3つだけでも、音声教材の単語が判別できそうな気がしてくるのではないでしょうか?

フォニックスと音声変化を学ぶうえでおすすめの書籍

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フォニックスと音声変化を学ぶうえでのおすすめ書籍を紹介します。

おすすめという名の、筆者が小学校英語指導者資格を取得するに当たって学習に使っていた書籍です。

紹介したものでなくても、自分で気に入ったものを手に取ってみるのが良いでしょう。

フォニックス<発音>トレーニングBOOK

「フォニックスを学びたいけど、全体的に表紙が子どもっぽいのが多くて抵抗がある」という大学生時代のささやかな抵抗心で選んだ書籍です。

発行は2005年と今から20年前のものですが、フォニックスの理論自体は変わらないため今でも現役です。

機関銃英語が聴き取れる!-リスニングの鍵はシラブルとビート

「機関銃英語」というキャッチャーなタイトルに引かれた大学生時代でした。

こちらも発行が2009年と結構経っていますが、やはり英語の発音理論自体は変わらないため、今でも問題なく活用できます。

もし英語学習が上手くいっている方でも、フォニックスと音声変化を学んでいない方がいましたら、一度立ち止まってでもこの二つの理論を学ぶことを強くおすすめします

なんとなくで真似していた音読やシャドーイングの精度が上がり、学習効率も定着率もさらに上昇する効果が期待できます。

ビジネス英語

おすすめの実戦的学習ツール5選

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ここからは理論ではなく、理論を学んだ後、しっかり発音できているかを確認するためのアプリを紹介します。

自分の発音を自分で確認するアプリを2つ、AIに「通じる発音か」を判定してもらうアプリを3つです。

紹介するアプリは一部無料で使えますが、基本的には課金推奨になりますのでご承知おきください。

自分の発音を自分で確認するアプリ2選

発音博士

自分の発音を発音記号に変換し、100点満点で採点してくれるアプリです。

例えば、Right と言ったつもりが Light に聞こえていた場合、画面に 「l」 の記号が赤字で表示されます。

ただし、 あくまで単語や短いフレーズのチェックがメインなので、長い文章の音声変化にはあまり向かない点には注意です。

Say It  English Pronunciation

お手本と自分の声をグラフで重ね合わせて比べられるアプリです。

音の強弱、長さ、イントネーションが1本の波のグラフになって画面に表示されるので、ネイティブとの違いが一目でわかります。

イギリス英語とアメリカ英語の両方のお手本が用意されているのも見逃せないポイントです。

AIによるフィードバックがもらえるアプリ3選

Speak(スピーク)

ChatGPTの提供元であるOpenAIの最新技術をフル活用したAI英会話アプリです。

発音や文法のミスがあると、AIがその場で指摘してくれます。

完璧な発音記号通りのきれいな音を目指すというよりは、AI相手のロールプレイの中で、通じる発音と自然な表現を同時に鍛えることがメインになっています。

SpeakBuddy(スピークバディ)

対人の英会話ではなく、画面の中のAIキャラクターたちとストーリーを進めながら学んでいく、ゲーム性の高いアプリです。

ドラマ仕立てのシチュエーション(ビジネス、旅行、日常)で、感情を乗せた自然なイントネーションを学べます。

日本人が開発に深く関わっているため、「日本人がどこで発音を間違えやすいか」のデータが豊富で、苦手な単語や発音をAIがストックして復習させてくれる機能もあります。

ELSA Speak(エルサ・スピーク)

Googleも出資しているAI発音矯正アプリです。

単語だけでなく、文章全体の「発音」「アクセント」「流暢さ」をミリ秒単位で分析し、自分の発音がネイティブと比べて何%正確かを数値化し、間違えた部分を赤文字で教えてくれます。

さらに「舌の形をどうすべきか」「息をどう出すか」までビジュアルで解説してくれます。

まとめ

英語と日本語はまったく別の言語です。

英語学習でつまづいている人は、無理に日本語に当てはめて英語を学んでいることが要因として上げられると思います。

フォニックスと音声変化を学んで英語と日本語は切り離して考えると、「なんとなく」で進めていた英語学習の効率を上げる効果が期待できます。

もし日本語やローマ字と英語を結び付けて考えているという人がいたら、ぜひ一度立ち止まって、フォニックスと音声変化を学習してみてください。

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